造園デザイン科 「世界らん展日本大賞」への取組み発表!

   6月22日(金)、岡山県学校農業クラブ主催のプロジェクト発表岡山県大会(会場 勝間田高校)に造園デザイン科3年生5名(黒田美優・佐藤彩未・柴崎出帆・下見真菜栄)が出場し、今年の2月に挑戦した「世界らん展日本大賞2018」への取組について発表しました。タイトルは、“「世界らん展日本大賞2018」〜水面に映す僕らの未来〜”で発表時間は10分間です。そして県大会では、優秀賞を受賞することができました。
以下に発表内容の一部を抜粋しました。
 世界らん展日本大賞とは、毎年東京ドームで開催されており、世界各国からも出場する日本最大のランの展覧会です。今年は、2月17日から23日の7日間で開催され、約12万人の方々が来場されました。この大会では個別審査部門をはじめ6つの部門からなっており、ディスプレイ部門に出展しました。
 作品のテーマは「滝」、造園計画の時間にひとりひとりがデザインをし、図面を描きました。39枚の図面から、水が幅広く落ちる布落ちのデザインを採用し、深山の岩肌から湧き出る水が糸のように垂れ落ちる白い糸の滝と静かに咲き誇るランの花々の情景を表現することを計画しました。作品タイトルは「白糸の奏」です。
 作品のメインとなる滝の制作では、重量的に石が使用できないので、カイヅカイブキを使用しました。そのために伐採したカイヅカイブキの皮剥ぎの作業を行い、次に滝が崩れないようにするため両サイドに、竹を用いた滝石組みを制作しました。1本80キロもあるカイヅカイブキを数人で担ぎあげながら、積み上げていきました。最後に、滝から滴る白糸を表現するため、細い真竹を使い、水が通るように節を落としました。テグスを伝わせる水滴が、思うように伝い落ちない為、何度も出口部分や水量を調整しながら、滝を完成させました。
 また、作品に飾るランが美しく見える仕掛けとして、水鏡を設置しました。形を半円とし、効果的に水面に映りこむように墨汁を入れてみました。ランがきれいに映ることで、観覧の方々に楽しんでいただける水鏡となりました。
 会場でのセッティングのため、2月14日に東京ドームに到着し、トラックに山積みの荷降ろしから始まりました。次に区画の仕切りに竹垣を設置し、滝となるカイヅカイブキを積み上げていきます。1日目は滝石組みの構造物をなんとか完成させ、2日目は朝7時からの作業開始で、ランの装飾により仕上げていきます。色の配置や花の向きを考えながら、装飾していきました。最後に、クラス全員で取り組んだ思いを込めて39輪のコチョウランを水鏡に浮かべ「白糸の奏」を完成させることができました。2日間の作業で疲労困ぱいでしたが、完成した感動と達成感で疲れが消えていきました。
 世界らん展日本大賞ディスプレイ部門での審査結果は、奨励賞のトップ、第5位をとることができました。今後も性別や年齢を問わず楽しめるデザインを考え、見て下さる人の目線を大事にした作品作りに生かしていきたいと思います。そして来年2月のラン展に挑戦する2年生にエールを送りたいと思います。

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