弓道部データ
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沿  革
 興陽高校弓道部の沿革を紹介します(PDFファイル)
卒業生集合写真・各代卒業の言葉
 第23期卒業生

第二十三代主将  岡ア 琉夏

 高校生活の中で自分を一番成長させてくれたのは部活動でした。弓道は高校から始める人が多く、スタートラインはみな同じです。見た目は簡単に見える競技かもしれませんが、同じ動作を繰り返す集中力や忍耐力が必要な弓道は難しいものでした。しかし、先輩方が丁寧に指導をして下さったおかげで日々の練習に取り組むことができました。

 やがて先輩方が引退し、私が主将として部を引っ張る立場になりました。部員の見本になるよう、練習に取り組む姿勢や行動を意識し努力しました。しかし、部員の皆をまとめるという事は大変なことでした。部員は一人一人それぞれ違う意見を持っています。その意見を聞き出し、それを副将や先生、時には部員全員と話し合ったりしました。なかなか上手く運営をすることができなくて一人で抱え込むことが多く、投げ出したくなることもありましたが、そんな時に部の仲間の支えがありました。この支えがあったから私は最後まで頑張り通すことができ、成長させてもらうことができました。私なりに示してきたことの一部でも誰かに伝わっていればいいと思います。

 高校三年間は早いものです。後輩達には残された時間大切に、より充実させてほしいです。また、日々部活動ができるのは保護者の方の支えがあるおかげであり、練習できる環境があるのは先生方や卒業生の方々のおかげです。感謝の気持ちを忘れずに毎日頑張ってほしいと思います。
 充実した三年間を過ごすことができ、成長することができました。ありがとうございました。
 第22期卒業生

第二十二代主将  矢野 瞳磨

私にとって部活動とは、人として成長できる場でした。
 私は小学生から中学生まで剣道を習っていました、高校に入ってからも剣道を続けたかったのですが、あいにく興陽高校には剣道部がありませんでした。そこで同じ武道である弓道部に入部することを決めました。弓道というのは同じ武道といっても剣道、柔道、空手、なぎなたなどとは特質が異なる武道という印象を受けました。ほかの武道と違って弓道には組み手になる人間がいません。相手は的です。しかし、顧問の先生が「相手は的ではなく、突き詰めていけば自分こそが相手である」とよくおっしゃっていました。確かに弓道というのは自分との戦いだなと、練習をしていくうちに納得しました。
 部活をする上で、まず結果を残そうとか、練習を頑張るとかといった向上心はとても大切だと思います。私は主将という立場だったので皆の見本になれるよう、技術的にも精神的にも強い人間であろうと努力をしていました。しかし皆をまとめる立場なので、自分だけのことばかり考えているわけにはいきません。時には人を叱り、時には励まし、時には檄を入れなければならない時もあります。これが何よりも大変でした。私は人とのコミュニケーションが苦手で、よく価値観を相手に押し付けてしまいがちな性格でした。なので部員に自分の価値観を押し付けて傲慢な態度をとっていたことが多々あったと思います。しかし、そんなときは大抵同じ代の部員や幹部たちが私をきちんと正してくれました。当然、最初のころは反発もしましたが、何度も言われるうちに私は相手を理解して、尊重して接することを学び成長できたと思います。
この3年間の部活動を通じて私は社会に出ても恥じのない人間に成長できたと思います。戦績を残せるよう頑張ることはもちろんですが、部活動をする中で人として成長していくことが一番大切なことだと思います。後輩達にはこのことを理解して部活動に励んでもらいたいと思います。3年間ありがとうございました。
第21期卒業生

第二十一代主将  岡本 勝成

興陽高校弓道部は精神的、人間的に成長できた場所です。入部したきっかけは同級生に誘われ、部活動体験をしてみて的に中る度に楽しいと感じ、それから弓道に興味を持ち入部しました。弓道は、同じ動作を何度も繰り返す集中力が必要なスポーツです。私は優しく丁寧に、時には厳しく指導してくれる先輩に恵まれたおかげで、地道な努力を第一に日々の練習を頑張ることができました。
先輩方が引退して、私が主将として部を引っ張る立場になり、私は主将の大変さを知りました。それは、部員をまとめたり、一人一人の意見を聞く事や責任がある立場なので日々抜け目がないようにしてきました。その中、一人で悩みを抱え込んでしまう事があり、投げ出したくなる時もありましたが、「仲間」の支えのおかげでいつも助けられました。「仲間」という大きな存在があったからこそ、私は最後まで主将としてやってこれたのだと思います。私は、主将として役割が果たせたのかは分かりませんが、一生懸命やり遂げたので、何か後輩に伝わっていれば嬉しいです。
後輩達には、今自分がしていることを最後までやり遂げ、それを達成し何かを得てほしいと思います。また、私達が達成できなかった日本一という目標に向かい、どんな時でも「仲間」と協力し合い一つずつ壁を乗り越えていってほしいです。


第98期生徒会長  福原 諒(弓道部21期)

 私は、昨年1年間生徒会長として様々な活動や行事などを生徒会役員と共に企画し、運営してきました。どの行事や活動も大成功を収めることが出来ました。この大成功という結果は、私たち生徒会の力だけでは出来なかったことだと思っています。生徒1人1人の力や、それを支えて下さった先生の力、そして地域の方や保護者の方の理解があったからこその結果だと思っています。本当に感謝の気持ちで一杯です。
 この3年間で私は、部活動や私生活でも感謝という気持ちを強く感じることが多くありました。部活動では、全国高等学校弓道選抜大会に出場することができました。しかしその裏には、ご指導して下さった先生や先輩方の力や両親の理解があったからこそ出場できたと考えるようになり、その気持ちが感謝というものだと知りました。
 私生活では、両親と祖母に対しての感謝です。私の実家は、興陽高校からは遠く離れた県北部にあり、電車の駅もなくバスは朝夕に1本といういわゆるど田舎です。このような状況で通学などできないと入学前から分かっていました。そこで両親に相談した所、文句1つも言わずに興陽高校への進学を認めてくれました。そして実家から出て、駅が近くにある岡山市に住む祖母の家で生活をすることになりました。(それでも通学には1時間以上かかる)私の高校生活は、部活動の朝練に行くために始発の電車で毎朝学校へ向かいます。そして放課後の練習を終えて帰るので毎日夜遅くなっていました。それでも祖母は何も言わず3年間、毎朝弁当を持たせて笑顔で送り出してくれ、夜帰ると温かいご飯を作って帰りを待っていてくれました。この3年間祖母には迷惑をかけ苦労もさせました。それでも文句1つ言わずに私を養ってくれました。この3年間で私が1番感謝すべき人は、祖母です。もちろん大きな決断を下してくれた両親にも感謝の気持ちで一杯です。これからはこのご恩を少しずつでも返していきたいです。
この高校生活は色々と学ぶことがあり、多くの仲間が出来ました。私にとって最高の3年間でした。どうか皆様苦しいことがあっても感謝の気持ちだけは忘れずに生活をして下さい。これが今言いたい私からの一言です。皆様の益々のご活躍を心より願っています。本当にありがとうございました。
第20期卒業生

第二十代主将  
部活動をする意味は人によって様々だと思います。何かを極めたい、仲間を作りたい、活躍をしたいなど人それぞれでしょう。私は小・中学校時代は陸上をやっていましたが、高校からは何か違うことに挑戦したかったので弓道部に入りました。
走って動き回っていた私にとって、弓道の動きやその練習は戸惑うもので、とても難しかったです。同じ動作をただ繰り返していく大変さ、そこから身につける集中力と平常心。次第に弓道の魅力に引きつけられていました。
試合に出られるようになって、改めてこの競技の難しさと楽しさを知り、合わせて結果が出ない苦しみも味わいました。先輩方から私たちの代になり主将に選ばれましたが、自分には人をまとめる力があるとも思えないし、不安しかありませんでした。自分なりに必死に努力しましたが想いがうまく伝わらず、悩むことも多かったです。そんな時、支えてくれたのが幹部や顧問の先生方で、こんな私でも無事最後まで主将としての役目を果たせたのは周りのみんなのおかげだと感謝しています。興陽の弓道は技術ではなく心です。人が見ていないときこそ正しい姿勢で、そして全力でいてください。絶対にあきらめず、常に日本一を目指し、伝統ある興陽弓道部員であることに誇りを持って頑張ってください。
最後の最後まで三年間充実した毎日が送れました。ありがとうございました。

 
第19期卒業生

第十九代主将 
 高校生活の中で部活動をするということは、活躍するしないに関わらず必ず自分を強く成長させてくれるものだと思います。私が弓道部に入部した理由は、高校では新しい事に挑戦してみようと思ったからです。
 入部してすぐの頃は、まわりに知っている人がいなくて本当に三年間やっていけるのか不安でした。しかし、同級生や先輩方は皆気さくな方ばかりですぐに打ち解け合うことができました。自分たちの代になり、私が主将務めることになりました。すると、それまでとは全く違う風景が見えてきました。部員の声に耳を傾け、それを幹部同士あるいは部員全員でまとめ新しい方向性を導き出す。一見簡単そうに見えますが、実際そう簡単にはまとめることができません。上手くいかず意見が分かれて対立してしまったこともあります。その度に心が折れそうになりましたが、そんな時に仲間達が力を貸してくれました。先生方や先輩方がいろいろな助言をくださりました。そのおかげで何度も立ち直ることができました。また、仲間の大切さを身に染みて実感することができました。
 主将にもかかわらず最後まで不器用で、自分の目標だった皆をひとつにまとめるということは成し遂げられたか分かりませんが、やり通したことを通じて、何かひとつ信念を持って取り組むことはとても大事なことだと学びました。
 後輩達も何かひとつ信念を持ってやり通してほしいです。この先も、さまざまな困難が待ち受けていると思いますが、皆で協力しあって乗り越え、競い合う心を忘れず、更なる高みを目指して頑張ってください。

 
第18期卒業生

第十八代主将 
 部活動は自分を最も成長させてくれました。入部したきっかけは同級生に「一緒に弓道部の部活動体験に行かないか?」と言われたことでした。少し興味があった私は体験をしてみて「おもしろい」と思ったので入部することにしました。はじめは練習も厳しくクタクタになりながら帰宅する毎日でしたが、段々毎日の厳しい練習にも馴れていき、また先輩方や同級生にも恵まれ、楽しい部活動生活が過ぎていきました。
 先輩方が引退して、私が主将として部を背負うようになりました。主将の役割は部員の意見などを聞き、幹部や先生方と話し合いをして方針を決め、それをみんなに伝えまとめ上げること、また部の看板を背負い、保護者の方をはじめ関係する方々の期待を背負うというとても責任ある立場でした。運営がうまくいかないときは女子主将や副主将にも相談したり、また他の仲間とも話し合ったりして答えを導き出してきました。それでも部の運営がうまくいかないときは、投げ出したくなることもありました。ですが、そんなときには部の仲間達からの支えがありました。そして主将を最後まで全うすることができました。仲間の存在の大切さを学ぶことができました。
 後輩達には自分たち以上に結果を残すこと、すなわち日本一になってほしいと思います。つらいことや苦しいことがこれからもたくさんあると思いますが、部員全員で協力し合って一つ一つ壁を乗り越えていってほしいと思います。

 
第17期卒業生

第十七代主将 
 三年間の長い高校生活の中で、部活動は最も自分を成長させてくれた、とても大きな意味を持っています。入部したきっかけは、入学式の日に先生から、「弓道部に入ってみないか。」と声をかけられ興味半分で体験にいってみたところ、面白かったのでやってみようかなという軽い気持ちからでした。
 そんなはじめは軽い気持ちで入部したのですが、そこですばらしい先輩方との出会いがあり、一緒に部活をしていく中で『この強い先輩たちに負けたくない・先輩方を超えたい』という気持ちが日増しに強くなっていきました。その気持ちは、三年生の先輩方が卒業してからよりいっそう強固なものになり、同級生たちに負けたくないという気持ちが自分を奮い立たせてくれていたんだなと振り返ってみて思います。
 先輩方が引退し、主将として部を背負うことになりました。主将になるということは、部活の看板を背負い、保護者の方や先生方の期待を背負うというとても重要な役目でした。部員の意見を聞き、それをまとめ上げ、部のみんなに伝える。それは簡単なものではありませんでした。自分で答えを出せないときには女子主将や副主将にも力を借り考えていました。自分ではうまく部を引っ張れていた自信はありませんでした。時には投げ出したくなるときもありました。しかし、主将として頑張れたのは部員のみんなのおかげだと思います。仲間として共に日本一という高い目標を目指し、ライバルとして互いに負けたくないという信念を持って毎日を過ごしていたからこそ主将として部を背負っていけたのだと思っています。何事にも強い信念というのは大事だと思います。主将の役割を頑張りぬいてそれを実感しました。

 
第16期卒業生

第十六代主将 
 三年間の高校生活の中で、部活動というものは自分を大きく成長させてくれたものだと思います。入学式の日から弓道部に入部して、たくさん試合に出てよい成績を残したいと思っていました。そして入部しました。
部ではよい先輩達との出会いもありました。そのことを一番実感したのが先輩達に混じって一年生の三月に出場した全国選抜大会の時です。男子団体初優勝、日本一という最高の結果を手にすることができました。この経験は私にとってかけがえのない思い出になりました。また、この時に全国のレベルを肌で感じることができ、その後の意識を高めることができました。
先輩が引退した後は主将となり部を背負ってきました。自分の考えを押し付けるのではなく、部員全員の意見を取り入れて部活を運営していくのは簡単なものではありませんでした。自分なりに考え、悪戦苦闘し、時には副主将らと一緒に考えました。上手く部活を引っ張っていけたかわかりませんが、私が主将をやりとげることができたのは「仲間」の存在があったからです。「仲間」の存在はとても大切なものです。主将を務めてみて実感しました。
 後輩達にも、同じようにたくさんの困難が待ち受けていると思いますが、お互いに助け合い、協力し合って乗り越えていってもらいたいと思っています。そして次の代、また次の代でも同じようにお互いの助け合いを大切にしながら切磋琢磨し、強い興陽高校弓道部でありつづけてほしいと願っています。

 
第15期卒業生

第十五代主将 
高校生活,それは長い人生から考えると短い期間ですが,とても貴重で大切な時だと思います。私はその中で,今までの人生では夢くらいにしか思っていなかった全国優勝をすることができました。これはひとえに,今まで先輩方が築いてきたものがあったからこそだと思います。顧問の仲西先生が自ら立ち上げ同好会から始まった弓道部は,全国優勝を目標に今まで頑張ってきました。「意識の差は能力の差」という言葉がありますが,興陽高校弓道部は,その意識を高くもってやってきたから,ここまで強さを保ってこれたのだと思います。私たちも先輩方から外面だけでなく,そういった内面についての強さを知らず知らずの内に受け継ぐことができ,それを崩さず更に精進した事で少しずつ上に行くことが出来,今に至ったのだと思います。また,私は三年間を通して「仲間」の大切さが痛いほど分かりました。主将という立場を任され私は一人で部活を支えるために頑張りました。しかし一人で全てをするというのは絶対に不可能で,だんだんと色々なことが上手くいかなくなり,主将としても選手としてもだめになっていきました。しかし,そこで今まで一緒に頑張ってきた,副将を始めとした同級生が一人で無理をするなという風に手伝ってくれるようになりました。だんだんと調子も回復してきた私は国体選手にも選ばれることができました。ですが,そこでもスランプになり絶体絶命だったのですが,仲間が励ましてくれ支えてくれたお陰で最後まで頑張り抜くことができました。私は仲間がいなければ今の自分は無いと思います。それほど仲間というのはかけがえのない大切なものです。
 これから活躍していく後輩達も,まだまだ色々な困難はあるでしょうが,仲間達と切磋琢磨しあい,支えるところはお互いで支え合い,男女全国アベック優勝へと一歩一歩頑張って昇っていってほしいと思います。

 
第14期卒業生

第十四代主将 
 私たち弓道部は,日本一を目指して暑い時や寒い時でも毎日部員三十数名で活動しています。
 弓道はとても面白いスポーツだと思います。なぜなら,ほとんどの人が高校から始めることの多い部活動であり,練習を重ね上手くなれば,インターハイ等の大きな大会に出ることができるからです。
 弓道部の練習は,青空弓道場で行っています。この弓道場は,岡山県でもこの興陽高校にしかない手作りの弓道場です。夏は太陽の光でみんな真っ黒に日焼けするくらい暑く,冬は凍てつく風で手が凍りそうな寒さです。しかし,この過酷な環境で練習することで,精神力や忍耐力が身に付くことが良さだと思っています。
 弓道の練習で大切なことは,「基本から始まり基本に終わる」ことです。このことは,顧問である仲西先生もよく言うことです。なぜなら弓道の試合は己との勝負であり,基本が出来ていなかったら,緊張した場面やここぞと言う所で自分の力を充分に発揮することが出来ず,悔しい思いをするからです。
 また,早く上手になりたいと焦ってもだめです。それは,せっかく積み上げたものを崩してしまうからです。先生は,このことを階段に例えてこんな風に言っていました。「二段,三段飛ばして上がろうとしても,踏み外したら下まで転げ落ちてしまう。だから一段ずつ上がっていくことが大事だ。」と。私はこれを聞いた時に,毎日コツコツ頑張っていくことこそが上達の秘訣だと思いました。
 これからもこの弓道部の更なる発展と,日本一になることを祈っています。

 
第13期卒業生

第十三代主将 
 「全国大会優勝」・・・誰もが持っていそうな目標。その高みに立てるのは,たった一校又は一人。その目標に向かって興陽高校は,一歩前進しました。昨年の夏,全国高校総体(インターハイ)で神原嘉仁君が個人優勝したのです。
 今,私たちは男女合わせて三十名の部員で活動しています。弓道は,とても奥が深いスポーツだと思います。「弓道は,基本に始まり,基本に終わる。」と,顧問の仲西先生が言った事があります。その時自分のやってきた事を思い返してみると,”すべてが基本”ということがよく分かりました。弓道には近道がありません。毎日休まず努力すること,これが上達への本当の「近道」なのかもしれません。
 弓道部には先輩方が残してくださった数々の軌跡,伝統があります。その一つが,青空弓道場です。夏は,照りつける太陽の下,冬は,吹きつける藤田の西風,繰り返される四季を肌に感じながら,練習ができる手作り道場です。この過酷な環境の中で練習したからこそ,全国で通用する土台が先輩から後輩へと受け継がれているのだと思います。
 これからも弓道部が,一人一人高い意識を持ち続け,日々の練習を大切にし,今までより強くなって,目標である全国大会団体優勝を成し遂げてくれること,そしていつまでも興陽高校に弓道部が有り続けることを心から祈っています。

 
第12期卒業生

第十二代主将 
 私たち弓道部は,手作りの弓道場で毎日大空の下,春夏秋冬を肌で感じながら,部員三十数名で活動しています。
 弓道とは決して簡単なスポーツではありません。
 「基本通りに弓を引き,離すと的に矢が中(あた)る。」
言葉にすると簡単ですが,そうしようと思っても,すぐにできるようなものではありません。弓道の練習とは反復練習です。毎日基本通り反復練習をすることで,体に蓄積され力となり,矢は的に中るようになります。しかし,基本から外れた練習をしていると,矢は的には中りません。弓道は基本が全ての競技です。応用はありません。例えるなら基本とは家の土台にあたります。土台がしっかりしていないと,その上にどんなに立派な家を建てても,すぐに倒れてしまいます。基本がしっかりしていればこそ,試合や緊張した場面でも自分の力を最大限生かすことができ,さらに上を目指すことができるのです。
 弓道の上達に近道はなく,階段を一歩ずつ上るようなものです。楽をして二段三段飛ばして上ろうとしても,逆に踏み外して下まで落ちてしまいます。一段一段踏みしめて上ることが一番大切です。このことは,たくさんの先輩方が残された実績で感じ取ることができます。先輩方が培ってきた伝統が土台となり,皆を支えてくれているのだと思います。今後の興陽高校弓道部の更なる発展を心から願っています。

 
第11期卒業生

第十一代主将 
 ただの空き地に土を盛り、距離を測って出来た場所。固めた斜面に的を立て、ロープを張ってできあがり。上を見上げれば時間や季節によって変化する天井。壁のない、空気が100%のこの場所は興陽高校弓道場。この場所で初めて弓道を知り、奥深さ、難しさ、楽しさなどを学んできました。
今、男女合わせて33名の部員で活動しています。弓道は考えれば簡単なスポーツだと思います。ただ、弓に矢をつがえ、矢を的に飛ばし、当てるだけ。が、実はそう簡単ではなく、その独特の作法、礼儀、その人なりの考えなど、いろいろな要素があり、そこに飛ばしたくても飛ばない。そうしたくてもできないもどかしさがあります。考えるだけでは何も出来ず、実際には、何日何月もの練習の積み重ねの成果が大切なのです。一日の遅れは三日の遅れ。武道にはそういった言葉が数多くあります。その一つ一つに大事な意味があると思います。
弓道は同じ事の繰り返し。つまり、反復練習です。毎日の練習の中でも目標を持って取り組まなければ何もわからなくなり、手探りで弓を引かなければなりません。試合で自分の弓が引けるようになるには、周りを気にせず自分の空間を持って自分自身と闘うことが大切です。妥協するのは簡単ですが、そこで踏ん張れば新たな自信にもつながると思います。現に、県内でも一番だと思うくらい厳しい条件でも、絶え間ない努力をすればこそ、先輩方のように数々の栄光ある成績などが残せたのだと思います。
 これからの弓道部がその先輩方の残してくださった宝を大切にし、人、やり方は変わるとしてもそのベースを失わずにいてほしいと思います。そして次へ次へと時が流れゆくように世代が変わっても、興陽高校弓道部である限り、一歩一歩、皆で部を成長させていくことを願っています。

 
第10期卒業生

第十代主将  
 興陽高校弓道部は、今年度で創部十二年になり、僕たちの代は十期生になります。この十二年間の間にたくさんの先輩方が日々努力し頑張ってきたと思います。その先輩方の努力があるからこそ、今まで興陽高校弓道部が岡山県のトップにいられて、中国大会や全国大会で数々の優秀な成績を残してきたのだと思います。
 僕が、弓道部に入部したときの印象は、きっちりとした部活だなと思いました。初めによく言われたのは、技術面のことより挨拶、そうじ、文武両道などのことでした。技術面に関しては、初心者なので、それは経験していくしかないですが、さきほどの三つに関しては、すぐできることなので顧問の仲西先生だけでなく先輩方もよく言われてきましたし、僕も先輩になって後輩たちに言っていました。練習中は、必要以外のことは話さず先輩方は練習に集中していて、うまく説明できませんがまとまっていた気がします。
 しかし、幹部交代をしてそう言うところの意識が全体的に薄れているようにみえたので、部をまとめようと思いました。でも、部をまとめることは、簡単なことではありませんでした。それに僕たちの代は、強い選手が何人もいた思います。それでも、大事なところで負けたり、予選落ちしたりしました。なぜ負けたのかとよく思っていました。それは、精神面、技術面などあると思いますが、後々考えてみるとチームとしてのまとまりがなかったのではないか、そう思いました。ただ、強い選手がいる。それだけでは勝てないと思いました。チームとしてまとまりがないと、個人プレーになってしまい、リズムも崩れていくと思います。女子がインターハイに出場でき、勝ち進めたのもうまくまとまっていたからだと思います。確かに男子は、全国選抜大会に出場しましたが、インターハイに出場できなかったのは、まとまってなかったからだとと思います。それにもっとはやく気づくべきでした。応援してくださった保護者の方々、先生方、先輩方にはとてもありがたく思っているとともに、部をまとめることができなかったことに申し訳ないと思うし、悔しいです。
 そして、部をまとめることが出来ないまま幹部交代をしてしまい、後輩たちにはとても苦労をさせています。しかし、自分たちが話し合って決めた幹部なのでうまく部をまとめてくれると思います。自分勝手なことを言いますが、卒業しても、興陽高校弓道部を見守っていきたいと思います。

 
第9期卒業生

第九代主将  
「よろしくお願いします。」大空に響くほどの大きな声。どんなに暑い日差しの中でも、どんなに手が凍えそうな寒さの中でも、この声から始まる部活動。
 弓道部が活動を始めて、約十年が経ちました。三十数人の部員たちは、毎日毎日肌で季節を感じながら練習をしています。弓道の練習は、反復練習です。そのため、個人のその時の調子というものがよく現れます。上手くいっている部員もいれば、なかなか上手くいかず、道に迷っている部員もいます。しかし、自分がどのような状況に居ようとも、諦めずに目標に向かっていれば、必ず新たな道は開けます。そして、その状況は、必ず良い方向に向かっていきます。変化を待たず、自分から変えようとする心が、弓道の技術だけでなく、弓道部に新しい伝統を作っていくのだと思います。
 今までにも、たくさんの先輩方がこのような気持ちを持ち、個々に努力をしてきたのだと思います。それは、直接同じ場でかかわっていなくても、今の弓道部や、先輩方が残された試合の成績で、感じることができます。このように、直接話をしたことがなくても、指導していただいたことがなくても、何かを感じ取ることができるのは、先輩方が良い伝統を残してくれたからだと思います。だから私達も、大切な伝統を守りながら、みんなが互いに負けないように日々練習をしています。
 また来年度には新入部員を迎え、弓道部として新たな一ページを刻んでいきます。これからどこまで弓道部が発展していくのかが、とても楽しみです。そして、必ず良い方向に進んでいくと信じています。どのような部活動になっていったとしても、この部で学んだことや得たものが、一人一人の胸の中にあれば、それでいいと思います。まだまだ弓道部は立ち止まってはいけません。これからもあらゆる限界を超え、成長していってほしいと思います。

 
第8期卒業生

第八代主将  
 私たちの先輩たちは創部以来,礼儀,技術,精神力など様々な面で県内のトップレベルを維持してきました。私たちもがんばりましたが先輩たちのような成績を残すことができませんでした。なぜなら学校生活という土台をおろそかにしていたからです。そして,そのことで顧問の仲西先生から「廃部」を言い渡されました。
 学校が休みの日でも,必ず部に顔を出し指導をしてくれたり,遠征に行く時は長い距離を運転してくれたり,文章では書ききれないほど部の為にしてくださった先生に,その二文字を言わせてしまった私たちは最低でした。その日から反省の毎日でしたが,考えれば考えるほど自分たちが情けなくなりました。そして,自分たちを支えてくれていた顧問の先生方や保護者の方々,部の先輩方,そして弓道が好きなのに辞めるしかなかった者に,申し訳なく思う気持ちで一杯でした。
 そして部員たちが集まり,自分たちの意識の低さや取組の甘さ,何より私たちを周囲で支えてくれている人たちに対する感謝の気持ちを忘れていたことなどを話し合い,何とか部を再開することができました。再開後は幸運にも,中国大会や全国大会に男女とも出場することもできました。部員のがんばりが実を結んだこととともに,前にも増して多くの人たちが私たちを支えてくれたことが何よりも嬉しいことでした。
 三年間という道のりは決して楽しいことばかりではありませんでしたが,多くのことを学ぶことができ,充実したものになりました。今まで私たちを支えてくださった顧問の先生や多くの先生方,先輩方,保護者の皆様,そのほか大勢の方々本当にありがとうございました。
 最後になりましたが,後輩達に言い残したいことは,大きな目標を持ち,弓道部員としての自覚を忘れず,日々の練習を大切にし,卒業する時に胸を張って,興陽高校弓道部員であったことが云えるようにしてほしいです。高校三年間はアッと言う間に過ぎてしまうので,後悔せぬよう頑張ってもらいたいです。何故なら高校の三年間は人生にとって一番思い出に残る瞬間だから…。
 辛い時,苦しい時もあるけど,支えあえる部員達になってほしいです。私は君たちならできると信じています。頑張れ・・・。

 
第7期卒業生

第七代主将  
 入学してすぐに,学校から「開拓」という一冊の本をもらいました。弓道に興味を持っていた僕は,弓道部のページを開いて見て,とても驚いたのを覚えています。そこには,当時の主将の言葉と,「優勝」という二文字が何個も並んでいました。
 高校生活での部活動というのは,とても大切な事だと僕は思います。大学でも部活動を続ける人は多いと思いますが,限られた三年間の中で得るものは大きく,二度と経験できない三年間だからです。だから僕は,部活に取り組んでいる人全員が,今よりも一日一日をもっと大事にしてほしいと思っています。僕は弓道部の中で,先輩,後輩,同輩,そして先生方,たくさんの人に支えられ何とかがんばる事ができました。皆に支えられ,皆でがんばり,そしてほかの人を皆で支えていく。そんな弓道部になってほしいと思います。
 「伝統」を守る必要はないと思います。去年はこうしていたから今年も・・・ではなく,今年はこうしようと皆で考え,実行していく。良い所は取り入れ,単なる真似はしない。それを続けていくと自然に伝統になっていきます。今までの先輩方も,そうしてきたと思います。何らかの工夫をしていく事で,弓道部も自分自身も成長していくものだと思います。支えられるだけでなく,自分から一生懸命努力をすれば,皆から信頼される人物になるはずです。
 僕は,たくさんの人に迷惑をかけてきましたが,見離さずに助けてくださった周りの方々にとても感謝しています。興陽高校は本当に良い学校だと思います。こんな素晴らしい環境の中で,部活がまだまだできる皆の事が羨ましいです。高校生活を送れる皆が羨ましいです。卒業する時には「おもしろかったな」と言えるように,できるだけ悔いの無いようにしてください。
 最後に,またいつか興陽高校弓道部が全国大会で優勝する事を願っています。何事も諦めずにこれからもがんばり,思いやりのある素晴らしい人になってください。

 
第6期卒業生

6期生
仲間にもらったもの「心」 
 私は興陽高校の弓道部に入り、たくさんのことを経験し、吸収してきました。その中でも深く私の心に刻み込まれたものがあります。それは、弓道部の発展は山登りみたいなもので、一つ一つクリアしていかないといけない、ということ。お互いを思いやり、支え合っていくことで、どこにもないたった一つの素晴らしいチームワークが芽生えてくるトいうことです。
 しかし、わかっているはずでも、何度も部活をやめようと思っている自分がいました。でもやめることはできませんでした。なぜなら、本気で向き合い、叱り、支えてくれる仲間がいたからです。だからやめようと思う前にできることを少しずつやり、マイペースに弓道の山を登っていくように心がけていきました。そんな仲間と、どんなことがあっても心は離れることなく、試合でも選手とそれ以外の者も一緒になって戦っているつもりでした。実際に試合に出ることのできるメンバーは決まっていますが、気持ちは一つ、心は同じなのです。だから一生懸命応援してくれている仲間の姿を感じると、とても安心し自分に勝とうとする力がますます強くなっていくのでした。
 そしてみんなで勝ち取った初めての全国制覇。しかも岡山県初の団体優勝にたくさんの方々が泣きながら喜んでくれました。でもその喜びも、全国制覇したことも、いつまでも浸っているわけにはいきません。すぐに次の道に突き進んでいくために、また全国を制覇するために一から出直さないといけないからです。しかし決して忘れてはいけないものがあります。それは、自分自身が感じた感謝の心、仲間の大切さ、これらは弓道部員として、人間としてなくてはならないものだと思います。それは、心の底から感謝することによって仲間との絆も深くなり、自分自身の成長へとつながっていくもの思っているからです。そんなことは当たり前のことかもしれません。しかし、弓道を始め、試合で何かを学ぶ前までは、そんなことを知ることもなく自分勝手に行動してきた私に弓道部の仲間が心
を教えてくれたのです。
 私は弓道を通じてたくさんの仲間を持てたことに対して誇りに思い、感謝しています。そしてその仲間に恩返しするために、学んだことや得たことを忘れず、人の心を思いやることができ、自分自身に負けない大人になっていくつもりです。そして自分の夢をかなえるため、自ら厚い壁に立ち向かっていき、自分にしかできないことにこれからもチャレンジしていこうと思っています。

 
第5期卒業生
第4期卒業生
第3期卒業生
第2期卒業生
第1期卒業生